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倉方健作 × 小澤真「ヴェルレーヌとコルビエール  ~呪われた詩人とは何者か」
『呪われた詩人たち』 『アムール・ジョーヌ』 (ルリユール叢書/幻戯書房)刊行記念

2020年02月19日(水)

幻戯書房の海外文学叢書〈ルリユール叢書〉第3弾として刊行された、ポール・ヴェルレーヌ『呪われた詩人たち』(倉方健作訳)、トリスタン・コルビエール『アムール・ジョーヌ』(小澤真訳)の同時刊行を記念し、フランス文学研究者の倉方健作さん、小澤真さんの翻訳者トークイベントを行います。『呪われた詩人たち』は、初版(1884年)・新版(1888年)を併せた本邦初の全訳オリジナル版、抄訳紹介に留まっていたコルビエールの唯一の詩集『アムール・ジョーヌ』の完全翻訳は本邦初です。

ヴェルレーヌは『呪われた詩人たち』で、アルチュール・ランボー、ステファヌ・マラルメらフランス象徴派の代表詩人とともに、トリスタン・コルビエールという無名詩人を紹介しています。ランボーとのベルギー放浪中に、コルビエールの詩集『アムール・ジョーヌ(黄色い恋)』の存在を知り、初めて読んだときは笑い転げたそうです。『呪われた詩人たち』はコルビエール、ランボー、マラルメ、デボルド゠ヴァルモール、ヴィリエ・ド・リラダンの5人の詩人を論じるほか、「哀れなレリアン」として自分自身に一章を割いた、独自のフランス詩人論となっています。

日本でコルビエールの詩を紹介したのは、詩人・中原中也でした。1929年、中也は「生得の詩人達」という題名で、『呪われた詩人たち』に収められた「コルビエール」の章を自身で訳出し紹介しました。『アムール・ジョーヌ』の訳者・小澤さんは、中原中也の詩に、コルビエールの影響や愛着が見て取れるといいます。中也もまた、ヴェルレーヌの『呪われた詩人たち』を通じて、コルビエール、ヴェルレーヌほか「呪われた詩人たち」の詩作品に親しんだのです。

「呪われた詩人」とはいったい何者か。ヴェルレーヌとコルビエールというフランス詩人と作品について、それぞれ専門とする二人のフランス文学者・翻訳者が、今回の翻訳にかけた情熱や苦心を交えつつ、今、フランスの近代詩を翻訳で味わう楽しみ、喜びを大いに語ります。フランス原詩の一部朗読などもご期待ください。

日時
2020年2月19日(水)19時~21時(18時30分開場)
出演
倉方健作
小澤真
(敬称略)
参加費
前売1500円+ドリンク500円(ともに税別)
当日2000円+ドリンク500円(ともに税別)
会場
本屋B&B
(東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F )
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