「考える。益子の新しい伝統に向けて」展
ATELIER MUJI GINZA Gallery1では、MASHIKO Productとの協働による「栗の木プロジェクト」をスタートします。
「栗の木プロジェクト」は、イタリアデザインの巨匠、エンツォ・マーリ(Enzo Mari 1932~)との対話から生まれた取り組みです。「目先の経済を優先するのではなく、栗の木を植えるように長く持続し未来の人々に実りをもたらすこと」を目指した展覧会とイベントを開催しています。
第三弾となる本展のテーマは「考える」。
はじまりは、マーリが1970年代にダネーゼ社のため、磁器工房の職人とともに手がけた器のシリーズ<SAMOS>でした。その手法とは、作家による工芸的な手仕事でも、工業製品でもない、職人とデザイナーが対等に対話することによってクオリティを生み出す手仕事のあり方でした。私たちは、その哲学から発想を得、独自のワークショップの実験を行なっています。
ワークショップは、日常使いの器として関東圏を中心に親しまれる益子焼の産地を舞台に、現地の作家と、ATELIER MUJI GINZAが構成したデザイナーを含むチーム、計11名によって6日間にわたり繰り広げられました。本展では、そのプロセスを語る約150点以上の試作やツール、さらに<SAMOS>2点が一堂に会します。
今回の展示は、益子焼の新たな伝統に向けた長期プロジェクトのローンチであり、私たちは今後もワークショップを継続し、メソッドを進化させていく予定です。「多くの職人たちは、自動的に手を動かし、考えることなく“伝統”を右から左へと継承している」というマーリのことばについて、自身の頭で考えることからはじめ、手を使って新たなメソッドと形を模索していきます。
みなさんも一緒に、手仕事の未来、伝統の未来について考えてみませんか?
- 日時
- 2019年11月29日(金)〜2020年3月8日(日)10時〜21時
- 入場料
- 無料
- 主催
- 無印良品
- 企画協力
- MASHIKO Product
- 協力
- Studio Enzo mari
- 空間デザイン
- ya
- グラフィックデザイン
- 東川裕子
- 施工
- HIGURE 17-15 cas
- 展示品協力
- 永井敬二