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シンポジウム「建築家・根津耕一郎の仕事」

2019年11月16日(土)

根津耕一郎は1960年代から70年代を中心に、公共建築から商業施設や住宅まで、種類も規模もデザインも実に多様な建物を、関西を拠点として数多く設計した建築家である。

根津は1933年に神戸市に生まれた。1956年に神戸大学工学部建築学科を卒業して日建設計に入社し、名古屋支社に勤務した。その後、東畑建築事務所に移り、1962年に独立して根津建築事務所を大阪に開設した。
その直後から次々と大きな仕事を手にし、実現する。川沿いの崖地に建つ巨大 なホテル奥道後(1967年)、コンクリート打ち放しのダイナミックな造形が印象的 な西脇市民会館(1966年)、西脇市庁舎(1968年)、日本万国博覧会協会本部ビル(1968年)、繊細なカーテンウォールの大阪弁護士ビル(1970年)、特徴的なデザインで街の風景を変えたドライブイン・レストラン・ロマン(1968年)、グランド六甲ボウリングセンター(1971年)などである。

いずれも根津が30歳代の作品であるが、そのことがにわかには信じられないほどの完成度だ。さらに、大阪万博エキスポランド(1970年)などの遊園地の設計やランドスケープデザインにも手を広げており、文字通り早熟の才人といってよい。

こうした根津の活躍ぶりは、『建築評論』第8号(1973年)で黒川紀章と対談したり、1973年に『根津耕一郎作品集 1957-1973』を出版したことに象徴される。 まさに時代と共に生きた骨太の建築家ということができるだろう。
しかし、このような根津の仕事は、さらにいえば根津耕一郎という建築家の存在は、現代建築の流れの中で正確に位置づけられているとは思えない。今回のシンポジウムは、彼の設計した建築と思考の軌跡を振り返ることにより、彼の生きた高度成長期、およびこれからの時代の社会と建築や建築家との関係について再考しようとするものである。

日時
2019年11月16日(土)13時30分~16時30分
プログラム・出演
第一部「作品を語る」
笠原一人による経歴および作品紹介
根津耕一郎、花田佳明、笠原一人による作品解説

第二部「これからの設計事務所の経営環境を語る」
第一部登壇者に加え、主催者代表 柏本保(兵庫県建築士 事務所協会 会長)を交えて設計事務所の将来像を考える。

(敬称略)

参加費
一般 1000円/学生 500円
定員
80名(事前申し込み制)
申し込み方法は下記詳細ページをご覧ください。
主催
一般社団法人 兵庫県建築士事務所協会
会場
神戸市立こうべまちづくり会館
神戸市中央区元町通4-2-14
会場の場所をGoogleマップで開く
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