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苅谷剛彦「「近代化と教育」から見える日本」
『追いついた近代 消えた近代』(岩波書店)刊行記念

2019年12月07日(土)

日本社会は、西欧に追いつきたいという願望をオブセッションとして「近代modernity」を実現した。そして1980年代以後になると、それが達成されたという認識の広がりをもつに至った。

「追いつき型近代化」の認識は、遅れて近代化を開始した他の社会にも見られるが、その達成意識が明確に宣言され、その認識に基づきさまざまな政策(教育に限らず)が構築されてきた例は、日本において最も顕著に表れる。この日本独自の「経路依存性」を明らかにしなければ、新自由主義的な改革の意味も、グローバル化に対する狼狽も、そこから脱しようと続けられる教育における「個性」や「主体性」育成への希求の意味も(かつそれらが繰り返し失敗する理由も)不明である。

 ――以上のような問題意識に立った本書は、戦後日本の「近代化」の経験の意味を問い直すものです。日本語での「近代」の用例への違和感から書き起こし、1960年代の内外の「近代化論」の枠組みを紹介しつつ、臨時教育審議会における「近代化と教育」をめぐる認識・議論を経て、新自由主義と「グローバル」時代の日本社会の認識と教育政策へと的を絞っていきます。そこから辿り着く「外在する近代の消失と日本の迷走」とは? 著者の帰国に合わせた貴重な機会になります。どうぞお運び下さい。

日時
2019年12月7日(土)19時30分~(19時開場)
出演
苅谷剛彦|オックスフォード大学社会学科教授
(敬称略)
参加費
1,000円
会場
ジュンク堂 池袋本店 4F 喫茶
(東京都豊島区南池袋2-15-5)
  • JR池袋駅・東武東上線「池袋」駅 東口より徒歩約5分
  • 東京メトロ有楽町線・副都心線・丸ノ内線「池袋」駅 39番出口より徒歩約5分
  • 西武池袋線「池袋」駅 西武南口より徒歩約2分
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