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建築家フォーラム 第175回 原田真宏「第二の自然としての建築」

2019年01月15日(火)

数々の主要な賞を制した現代の騎手であるマウントフジアーキテクツを知らない若手建築家はいない。その作品は実に実直である。きらびやかな形態操作とは無縁と言って良い。流線型も異常に細い構造も存在しない。その一方でその形態を導き出すプロセスに関しては実に饒舌である。隅から隅まで説明しなければいけないという意思が満ちている。その意思が細部まで満ち満ちているが故に、その作品には説明が必要とされない。この実直な作品と饒舌さの同居は若手建築家を取り巻く世相を表している。ITが進化した現在ではいとも簡単に複雑な形態や技術が現実化され、ありとあらゆる手練手管を凝らした建築が世には満ちている。そこに残されているのは建築という存在のパラダイムそのものをシフトする手法である。マウントフジの作品には「壁とは何か」という根源的な問いの答えが刻まれている。壁を作ることによって周辺環境から人を隔てない。淡いインクで描かれた緩やかで奥行きのある建築。彼らにとって建築は都市あるいは自然といった大きな水墨画の片隅に滲む点景の一つに過ぎないのである。今回のレクチャーではマウントフジのその信念を探求してみたい。(手塚貴晴)

日程
2019年1月15日(火)19時~20時30分(18時30分開場)
出演
講演者 原田真宏(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO 主宰)
聞き手 手塚貴晴(建築家フォーラム幹事)
(敬称略)
料金
一般ビジター2,000円 学生・院生ビジター1,000円
(事前申し込み制)
主催
建築家フォーラム
会場
大光電機株式会社
東京都墨田区両国4-31-17 両国ビル10F
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