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シンポジウム「土地の記憶と建築による地域の再生」

2019年01月26日(土)

明治以降の都市の近代化の中、昭和40年代から政府は都市の健全な発展等を目的とする都市計画法や建築基準法を、各自治体も土地に根ざしつつ良好な都市景観を形成することを目的とした景観条例を制定し、様々な取り組みを行ってきました。しかし、バブル崩壊以降の日本社会は、少子高齢化、都市部への人口集中化と空洞化、過疎地の「限界集落」、「シャッター商店街」、空き家問題が深刻化しています。経済、雇用の活性化無くして根本的な解決は望めない難問です。

そのような状況の中で生活や文化の器であり、かつ景観を構成する建造物に関しては、文化庁が特色のある歴史的建造物を各種文化財として指定・保護する制度、市町村との連携で城下町、宿場町、門前町など歴史的な集落・町並みの保存を目的とする伝統的建造物群保存地区指定制度を設けています。また個別の歴史的建造物をレストランやホテルに活用する例は全国で多く見られますし、直近では奈良刑務所をホテルに改修し活用する計画など官民共に様々な取り組みがなされています。既存の建築物の再生については、リフォームのみを専門的に扱う建築事務所もありますし、テレビの【ビフォーアフター】は視聴率を誇る人気番組です。そのような流れの中で、戦前までに建造された伝統的な木造軸組構造の民家の持つ価値を見直し、再生することで地域活性化を展開している事例もあります。

エコ美学センターのシンポジウム「土地の記憶、建築物による地域の再生」では、建築家や地域住民個人に発する地域再生、活性化の事例、また京都市の行政による空き家対策の取り組みを通じて、鉄筋コンクリートやレンガ造り建築と異なり、移築・再生ができる伝統的な木造建築のエコロジカルでエステティックな再生方法と可能性を考える企画です。

日程
2019年1月26日(土)13時〜
出演
エコ美学センター長 清瀬みさを
シンポジウムの趣旨説明

講演
1. カール・ベンクス(Karl Bengs)「よみがえる古民家と地域の活性化」
カール・ベンクス&アソシエイト有限会社 代表取締役
2. 森本アリ「塩屋、ちいさなまちのあそびかた」
音楽家 グッゲンハイム邸運営者 塩屋プロジェクト主催者

報告
矢田部衛「京都市の空き家対策について」
京都市都市計画局まち再生・創造推進室空き家対策課長
京都市域の空き家、町家の保存・再生・活用の現状と行政の取り組み

(敬称略)

料金
無料
主催
同志社大学 エコ美学センター(エコ・エステティックス&サイエンスセンター)
会場
同志社大学 今出川キャンパス 良心館305教室
京都市上京区今出川通烏丸東入
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