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手塚貴晴「番町教会見学会」@四ツ谷

2018年09月18日(火)

かつて1929年に竣工した遠藤新氏設計の教会があった。その教会は先の大戦により失われている。番町教会の歴史は古く130年を超える。幾多の困難な歴史を経た日本キリスト教会の歴史の中にあり、四ツ谷という立地条件を考えると、きわめて重要な位置を占めている。

新築の番町教会にあたって強く意識したのは歴史である。参照したのはまだキリスト教が幾多の分裂をする以前の教会、加えて福音がもたらされる以前の遺構である。聖書と人が向き合う時、建築が貢献することのできる力は光である。分厚い構造の狭間から抜けおちる光。雲から落ちる光の現象をして、薄光光線、別名「天使の階段」と呼ぶ。建築の表現としては実に基本であり、今更テーマとするには憚られるが、この仕事においては他の表現が見当たらない。それだけ原型に近い建物である。

二階のバルコニーには一面を占めてパイプオルガンが設置予定である。設置は10月であるので今回の見学には間に合わないが、それ以前の姿を見る最後の機会ともなる。壁は微妙に傾き左官で仕上げられている。パイプオルガンの重低音を受け止めるためである。

手塚貴晴

日程
2018年9月18日(火)集合15時50分 見学会16時~17時
案内者・企画
手塚貴晴(東京都市大学教授)
(敬称略)
料金
一般 2,000円 学生・院生1,000円
主催
建築家フォーラム
会場
日本キリスト教団 番町教会
東京都千代田区六番町7-12
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