小場瀬令二「分かる景観から 知らなければならない景感へ」

2018年08月03日(金)

平成13〜15年の練馬区都市計画マスターブラン立案時に、住民参加の街づくりを実践していくために、「街づくり条例」が立案された。この条例を実際に運用し、街づくりを担う住民をサポートするために、まちづくりセンターが設立された。そこでの事業の仕組みの主要なものは、景観登録制度と景観協定、2地区街づくり、街づくり活動助成制度などである。

これらの仕組みは、それぞれ出来る事は、限られてはいるが、我が国における景観街づくりに新しい概念を考えるヒントを含んでいる。一般に景観は、多くの人にとって感動を与える眺めであり、特段の説明を必要しなくてもその美しさは人々に共感を与えるものだ。

それに対して、芦原義信の「隠れた秩序」や槙文彦の「見えがくれする都市」で主張された景観の発見は、なんとなく景観の秩序を感ずるが、誰にでも分かるほど明確ではない。多少の学習によってその景観の存在が理解できる。それが今人気の「ブラタモリ」である。

また、最大の問題はそれを形成していく方法論が明示されないまま今日に至っていることである。そこへのヒントになる幾つかの事例を紹介しながら、今後の景観まちづくりについて検討したい。

日程
2018年8月3日(金)18時30分〜20時30分
出演
小場瀬令二
前 みどりのまちづくりセンター所長・筑波大学名誉教授
(敬称略)
料金
一般1,000円、学生無料
主催
公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 城北地域会