青木淳 × 堀江敏幸「揺れる大地で、ことばを紡ぐこと」『フラジャイル・コンセプト』(NTT出版)刊行記念
2018年07月02日(月)
建築家・青木淳さんの10年ぶり、3冊目の単著『フラジャイル・コンセプト』が刊行されました。
青木さんは、「原っぱ(=人々が行動することによって楽しさを発見する空間)」と「遊園地(=人々の楽しみ方があらかじめ与えられている空間)」という二つ空間のあり方を提唱され、「原っぱ」のような建築空間をつくることをこれまで試みてこられました。
そんな青木さんは、東日本大震災以降、建築の土台が揺らいでしまったなかで、手さぐりで言葉をひとつひとつ探り当てながら、文章をものされてきました。そうした青木さんの体温を感じられる数々の文章を、この度『フラジャイル・コンセプト』というタイトルのもと編み上げました。
「フラジャイル・コンセプト」とは、モノづくりのはじまりにあるコンセプトというものは、その言葉の強さとはうらはらに、本来あやふやなものであり、試行錯誤のなか、結局、事後的に発見されるものなのでないか、という問題提起を含んだ、青木さんの新たなキーワードであり、若き作り手たちへのメッセージとなる言葉です。
ゲストには、窓について考察した小品集『戸惑う窓』や、東日本大震災を挟んで現在も続く雑誌連載をまとめた『曇天記』を刊行されたばかりの、作家の堀江敏幸さんをお招きします。白か黒か、晴れか雨か、冷たいか熱いか、という二分法をしりぞけ、二つの領域のあわいを言葉にされてきた堀江さんも、フラジャイルな資質の持ち主といえます。
初対談となる、お二人のあいだで、どのような言葉のキャッチボールが行われ、「くうき」が作られていくかを、お楽しみいただければと思います。
- 日程
- 2018年7月2日(月)19時〜20時30分(開場18時30分)
- 出演
-
青木淳
堀江敏幸
(敬称略) - 料金
- 1,350円
- 定員
- 110名