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土田知則 × 巽孝之「ポスト・トゥルースの現在を生き抜く批評理論」
『ポール・ド・マンの戦争』(彩流社)刊行記念

2018年05月25日(金)

「脱構築の領袖」としてアメリカ批評界を席巻したポール・ド・マンが1983年に死去した後に襲ったスキャンダル。ド・マンはアメリカに渡る前に、ナチス政権下のベルギーの新聞に親ナチ的な記事を書いていたことが暴かれ、厳しく批難・糾弾されました。これが、いわゆる「ポール・ド・マン事件」です。

しかし、精査にその記事を読み解けば、一つの問題が浮上します。ド・マンは、ナチ政権下で生き残るためにいかなるレトリックを使っていたのか? その謎に挑んだのが、土田知則さんの新刊『ポール・ド・マンの戦争』です。ド・マンの使ったレトリックには、政治家の発言やネットからのフェイク混じりのニュースなど、ポスト・トゥルースの時代といわれる現在を生きる我々が真実を知るためのヒントが隠されているかも知れません。

2016年に『盗まれた廃墟 ポール・ド・マンのアメリカ』を上梓し、ド・マンのテクストが読まれ続けている理由、そして、ベルギーから新天地アメリカに渡ってからの全貌を明らかにした巽孝之さんをお招きし、ド・マンが戦時下でどのようなレトリックを使ったのか、そして、使わねばならなかったのかを徹底討議していただこうと思います。

ド・マンの構築した批評そのものはむろんのこと、ポスト・トゥルースの時代における21世紀的な脱構築批評の意義をめぐって、ぞんぶんに語っていただけることでしょう。我が国におけるド・マン研究をリードするお二人の対話に、どうぞご期待ください。

日程
2018年5月25日(金)19時~(18時30分開場)
出演
土田知則
巽孝之
(敬称略)
料金
500円(要予約)
会場
東京堂書店 神田神保町店6階 東京堂ホール
(東京都千代田区神田神保町1丁目17番地)
東京メトロ半蔵門線/都営新宿線/都営三田線「神保町駅」
いずれもA7出口より徒歩3分
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