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酒井隆史 デヴィッド・グレーバー『官僚制のユートピア——テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則』(以文社)刊行記念トーク

2018年04月21日(土)

官僚や役人はこのところ評判が悪かった。役所は不効率であり、役人にまかせればろくなことはない。だから民間にまかせたらうまくいく。ところがこうした表面上のかけ声にまどわされずに日常生活をふり返ってみよう。やたらと書類書きは煩雑になり、些末な規則が増殖し、あらゆる手続きは複雑怪奇になっていないか? コンピュータの導入は、こうした動向を緩和するどころか拍車をかけてはいないか? カフカの世界が牧歌的にみえるほど、わたしたちの日常の管理は深まっていないだろうか。

要するに、官僚制の支配は緩和するどころかむしろ、完全で全面的なものになりつつはないだろうか? これはどういうことだろう!? 衝撃の『負債論』でユーラシア大陸5000年史を通覧したあと、人類学者のまなざしは一転して現代官僚制にむかう。

ブラジルの先住民もアステカの王も影をひそめ、今回、解剖の対象になるのは、かたや役人であり銀行員であり葬儀社社員でありそして研究者自身の灰色の世界であり、かたや『スタートレック』『バットマン』であり『ロード・オブ・ザ・リング』のファンタジー世界である。

官僚制分析なのに驚愕のおもしろさで現代世界を深くえぐる『官僚制のユートピア』。本書をこの「官僚制の超絶ユートピア」たるジャパンでどう読めばよいか?

日程
2018年4月21日(土)15時〜
出演
酒井隆史
(敬称略)
料金
無料
定員
30名
会場
ジュンク堂書店 難波店 3階カウンター横特設会場
(大阪府大阪市浪速区湊町1-2-3 マルイト難波ビル3階)
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