三谷 博 × 池田嘉郎「なにが革命を成功させるのか 明治150年目・ソヴィエト100年目の知られざる真実」『維新史再考』(NHKブックス)刊行記念

2018年01月16日(火)

明治維新はまぎれもなく「大革命」であり、世界の近代革命に匹敵する!——150年という節目を迎えた今、単なる回顧に止まらない、現在ならではの振り返り方がある。それは、一般に似ても似つかないと思われるロシア革命と比較し、その違いと共通点の意味を問うことだ。

違いは、犠牲者の数。イデオロギーと民衆の役割。改革のスピードである。共通点は、身分制社会が徹底的に解体されたこと。そして、当初の想定とはぜんぜんちがう「新体制」が、革命後に出来上がってしまった(!)ということだ。

100年以上も昔の話だと、革命後にたまたま生き残った人が「元勲」として記憶され、彼らの理想が実現していく過程として、革命が記述される。しかし歴史の実態はそんなものではないのだ。偶然としか言えない事態の展開、思わぬ「退場」、後世の誤解など、現代社会の展開と何も変わらない。歴史的な大事件も、いまだに厚いヴェールが取り払われていない状態なのだ。

『維新史再考』と『ロシア革命』でそれぞれの大革命を躍動感あふれる筆致で描き、従来の印象を根底からくつがえした二人の歴史家が革命の意味を語りつくす。いったい何が、革命の成功と失敗を分けるのか?そして、失敗に見いだせる積極的な意味とは?明治維新とロシア革命がいつ起きて何が実現したかも覚えていない、という方も歓迎!歴史学への扉がここに!!

日程
2018年1月16日(火)19時〜
出演
三谷 博(東京大学名誉教授)
池田嘉郎(東京大学准教授)
(敬称略)
料金
1,000円