会場構成協力 teco(金野千恵、アリソン理恵)
野生展:飼いならされない感覚と思考
2017年10月20日(金)〜2018年02月04日(日)
21_21 DESIGN SIGHTでは、2017年10月20日より企画展「野生展:飼いならされない感覚と思考」を開催します。展覧会ディレクターには、思想家で人類学者の中沢新一を迎えます。中沢は、各地のフィールドワークを通じて、時代や領域を横断し、学問の垣根を超えた研究を行ってきました。
人間の文化と生活には、心の土台となる「野生」の能力が欠かせません。私たちのもつ本能であり、知性でもある野生は、創造力に大きな刺激を与えるきっかけになります。たとえば、明治時代の日本が生んだ大博物学者、南方熊楠(みなかたくまぐす)は、偶然の域を超えた発見や発明、的中(てきちゅう)を「やりあて」と呼び、それを繰り返すことで、粘菌学の領域をはじめ神話学や民俗学にも優れた足跡を残しています。熊楠のような思考の跳躍は、ものづくりや表現の歴史においても、度々その例を見いだすことができます。
理性や合理性ばかりが前面にあらわれる現代においても、野生の感覚と思考は、いまだ失われていません。中沢は、「私たち人間の内に潜み、『まだ飼いならされていない心の領域』こそが、今まさに大切になってきている『野生』のすみかである」と言います。
現代における野生とはなにか。自身の内に潜む野生をどのように見いだすのか。見たことのない物事の意味をどのように理解し、表現するのか。本展では、現代の表現者たちのもつ野生の魅力に着目し、さまざまな作品や資料を通して、その力を発動させるための「野生の発見方法」を紐解いていきます。
- 日程
- 2017年10月20日(金)〜2018年2月4日(日)10時〜19時(入場は18時30分まで)
- 休み
- 火曜日、年末年始(12月26日 – 1月3日)
- 料金
- 一般1,100円、大学生800円、高校生 500円、中学生以下無料
- 出展作家
- 青木美歌、井上嗣也、aircord、大森克己、エルンスト・ガンペール、ステファニー・クエール、黒田征太郎、しりあがり寿、鈴木康広、田島征三、立花文穂、遠山孝之、西村裕介、渡邊拓也
(敬称略) - 主催
- 21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
- 協力
- 公益財団法人 南方熊楠記念館、南方熊楠顕彰館、明治大学 野生の科学研究所
- 展覧会ディレクター
- 中沢新一
- 企画協力
- 野沢なつみ(明治大学 野生の科学研究所)、山田泰巨
- 制作協力
- 川上典李子
- 展覧会グラフィック
- 井上嗣也
- 会場構成協力
- teco(金野千恵、アリソン理恵)