金子遊 × 伊藤俊治「アートフィルムと他者のイメージ」『映像の境域』(森話社)刊行記念

2017年08月05日(土)

『映像の境域』は、2つの境界を探査する野心的な書物である。
1つは、映像メディアがアートと接触する領域(アートフィルム)。もう1つは、映像批評と他者の文化研究が重なる領域(ワールドシネマ)である。

トークセッションでは、著者がインドシナ半島で撮影した狩猟民ムラブリ族の映像を見せながら、マヤ・デレンのハイチ、ペーター・クーベルカのアフリカなど、アートフィルムがとらえた文化的他者の歴史がひも解かれる。

対話の相手は、日本を代表する美術評論家であり、インドネシア通いでも知られ、著書『バリ島芸術をつくった男』のある伊藤俊治。

マーガレット・ミードとグレゴリー・ベイトソンのバリ島など、20~21世紀の映像メディアがとらえてきた他者の問題を、イメージ論や身体論などの広い観点から語りおろす。そこでつむがれる魅惑的な言葉は、映像、アート、文化研究の領域からあふれだし、聴衆を未踏の境域へと連れだすことだろう。

日程
2017年8月5日(土)19:30〜(19:00開場)
出演
金子遊(映像作家、批評家)
伊藤俊治(美術史家、東京芸術大学先端芸術表現科教授)
(敬称略)
料金
1,000円