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建築家・大髙正人と鎌倉別館

2017年05月27日(土)〜2017年09月03日(日)

1984年、建築家・大髙正人(おおたか まさと/1923-2010)の設計による鎌倉別館が北鎌倉寄りの鎌倉街道沿いに開館。鶴岡八幡宮の境内に建つ鎌倉館(坂倉準三設計、1951年開館/2016年閉館)の軽快な印象と対照的に、重厚なボリューム感を特徴とした別館では、主にコレクションによる企画展を開催し、当館が普及に力を入れてきた現代彫刻を前庭で紹介してきました。

大髙正人は、ル・コルビュジエに学んだ日本近代建築の巨匠、前川國男の下で神奈川県立図書館・音楽堂(1954年)や東京文化会館(1961年)を担当し、独立後は横浜のみなとみらい地区などの総合的な都市計画を手がける一方で、風土に根ざした地方都市の町づくりを推進した建築家です。1960年の世界デザイン会議に向けて槇文彦、黒川紀章らと結成したメタボリズム・グループでの建築思想活動も知られています。

芸術への造詣も深く、彫刻家の向井良吉や柳原義達、美術批評家の土方定一(1951年より当館副館長、1965-80年館長)とともに宇部(山口県宇部市)や須磨(兵庫県神戸市)の野外彫刻展に1960年代の発足当時から運営・選考委員として関わり、会場構成を長年手がけています。鎌倉別館の建築と彫刻庭園は、日本の戦後美術と当館の活動、そして大髙の仕事が結実した成果でもありました。

改修に伴う長期休館を前にオリジナルの建築意匠でご覧いただける最後の企画展として、大髙正人の美術関連の仕事に焦点を当てながら、鎌倉別館で開催してきた展覧会にまつわるコレクションや関連資料を中心に、鎌倉別館の33年間の活動を振りかえります。

日程
2017年5月27日(土)〜9月3日(日)午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休み
月曜日(ただし7月17日は開館)
料金
一般600円、20歳未満と学生450円、65歳以上300円、高校生100円
主催
神奈川県立近代美術館
会場
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館(神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1)
JR横須賀線・江ノ島電鉄線「鎌倉」駅下車、鶴岡八幡宮・北鎌倉方面へ徒歩約15分、または鎌倉駅東口2番のりばから江ノ電バス(大船駅・上大岡駅・本郷台駅行き、約5分)で「八幡宮裏」下車徒歩2分
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