「日本、家の列島 ―フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン―」
本展は、日本の近現代の住宅建築にスポットをあて、2014年5月からフランス、スイス、ベルギー、オランダの各都市を好評巡回した展覧会「日本、家の列島」(L’archipel de la maison)の帰国展です。
企画を実現させたのは写真家のジェレミ・ステラに加え、建築家のヴェロニック・ウルスとファビアン・モデュイ、日本在住30年で建築設計事務所みかんぐみの共同代表であるマニュエル・タルディッツの4人のフランス人です。彼らを魅了してやまない日本の住宅デザイン。日本通の彼らの複眼的な視点でとらえた日本の住宅建築の評価という点に本展の大きな特徴があります。
日本列島の地理および自然条件をはじめ、経済、産業、技術、社会、文化におけるわが国固有の状況のなかから、我が国の住宅建築は世界的に類を見ない発展をとげてきたといえましょう。4人は、現在活躍中の若手および実力派の建築家たちによる住宅作品を中心に、約70件の秀作を独自の基準に基づいて選び出しました。
その結果、著名作品を通してスタイルの変遷史を綴るものではなく、日本ならではの住まい作りの伝統や自然観を、ユニークで斬新な造形のなかに実現し、施主の理想と融合している建築家たちの作品が選ばれました。
展示は、「昨日の家」「東京の家」「今の家」の3部で構成されます。それぞれ多数の魅力的な写真と映像、図面、建築家と施主へのインタビューといった内容に加え、ヨーロッパ巡回展にはなかった模型とスケッチも加わり、その魅力をあますことなく紹介していきます。彼らに見出された、「日本らしさ」「日本の家の本質」「伝統」の精神は、われわれ日本人にあらためて多くのことを気づかせてくれることでしょう。さらに、ゲストアーティストに坂口恭平を迎えます。都市における生活と思考のあり方を模索し、「貯水タンクに棲む」プロジェクトや「0円ハウス」といったラディカルな作品を発表し続けている作家です。本展ではドローイングを展示し、公開制作を行います。
都市の魅力を考えていくことが可及的課題となっている現在、本展は多くの示唆を与えてくれる展覧会となることでしょう。
- 日程
- 2017年4月8日(土)~6月25日(日)10:00〜18:00(ご入館は17:30まで)
- 休み
- 水曜日(ただし5月3日は開館)
- 会場
- パナソニック 汐留ミュージアム(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F)
- 料金
- 一般:800円 65歳以上:700円 大学生:600円 中・高校生:200円 小学生以下:無料
- 主催
- パナソニック 汐留ミュージアム、朝日新聞
- 協力
- ヴェロニック・ウルス(建築家)、ジェレミ・ステラ(写真家)、マニュエル・タルディッツ(建築家、みかんぐみ共同代表)、ファビアン・モデュイ(建築家)
- 会場
- パナソニック汐留美術館
(東京都港区東新橋1丁目5−1 パナソニック東京汐留ビル4階)会場の場所をGoogleマップで開く- JR新橋駅「烏森口」「汐留口」「銀座口」より徒歩約8分
- 東京メトロ銀座線新橋駅「2番出口」より徒歩約6分
- 都営浅草線新橋駅改札より徒歩約6分
- 都営大江戸線汐留駅「3・4番出口」より徒歩約5分
- ゆりかもめ新橋駅より徒歩約6分
イベント登録日:2017年03月25日
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