山本長水「なぜ「土佐派の家」は土着の知恵を基に考えるのか」
2017年02月10日(金)
なぜ「土佐派の家」は土着の知恵を基に考えるのか。
近代文明の生まれた西欧の風土に比べて日本の風土、中でも高知の風土の特徴は、雨が多く、湿度が高く、木がよく育つ、雨が漏り、カビが生え、冷たいものは露を呼ぶ、台風が来る、地震がある。我が国の木造建築には千年を越える伝統があり、柔よく剛を制す知恵が伝えられている。
近代文明の中に生きる我々は文明の持続が危ぶまれる二つの問題点に応えなければならない。化石エネルギーの多用に伴う地球温暖化と化学薬物の使用による生態系の混乱である。我が国の木造建築の伝統は近代文明が日本に入る前に完成した手法であり、この風土のもとで持続可能性を求める方向の主流になるべき性格を本来備えており、既に経験済みの安心して頼れる手法であると言えよう。
- 日程
- 2017年2月10日(金)19:00〜21:00(18:30開場)
- 出演
- 山本長水(敬称略)
- 会場
- 建築家会館 JIA館1F 建築家クラブ(渋谷区神宮前2-3-18)
- 料金
- 一般1500円、学生無料
- 主催
- JIA金曜の会